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カーリングの歴史

カーリングは15世紀にスコットランドで発祥したと言われています。正確な記録は残されていませんが、〈1511年〉と打刻されたカーリングのストーンがスコットランドで発見されています。カーリングはイギリスから欧州大陸の氷に親しんだ国々に伝わり、そしてアメリカ大陸に移り住んだ人々が、カナダに広めました。カナダでは現在国民的スポーツとして若者だけでなく老若男女に親しまれています。古くからアメリカは勿論ヨーロッパではスイス、ドイツ、フランス、オーストリア、イタリア、ノルウェー、スウェーデン、デンマークなどで、そして南半球のオーストラリア、ニュージーランドでも行われ、最近では東欧のロシア、チェコ、ブルガリア、ルーマニアにも広がりアジアでは日本のほか韓国、中国が世界連盟に加盟しています。

現在、世界のカーリング統括団体である世界カーリング連盟(WCF)の設立は、1957年ですがその母体であるロイヤルカレドニアンカーリングクラブは1838年にスコットランドで結成され、今日世界で行われいているカーリングの原形もここでつくられました。そして、第1回の世界選手権大会が、さらに1979年には男女ジュニア世界選手権大会が始まりました。

1924年、第1回冬季オリンピックが創設されて以来、世界のカーリング愛好者の念願であった「オリンピックでの正式競技採用」が1992年7月バルセロナで開催のIOC総会で実現し、これを機に各国のWCFへの加盟に拍車がかかっています。現在、WCFには31の国・地域が加盟しています。

日本で最初にカーリングが行われたのは1937年(昭和12年)のことでした。この前年ドイツのガルミッシュ・パルテンキルヘンで開催された冬季オリンピック大会に参加した選手団が4年後に日本札幌で開催される冬季オリンピック競技にこのゲームを導入する目的で現地からストーンを持ち帰り長野県諏訪湖上で実演、第1回カーリング日本選手権大会と銘打って競技会を開催したものでした。しかし、日中戦争、第2次世界戦争となって札幌オリンピックが幻の大会となりこの競技はこれ以後日の目を見ることなく休眠状態となりました。

1970年代後半に入り、北海道ではカナダとの文化交流拡大の気運に乗り、カナダから元世界のチャンピオンであったウォーリー・ウースリャク氏を招聘して道内21市町で講習会を開催普及に努めたのを機会に、1981年北海道カーリング協会が設立されました。この波はさらに本州各地に広がり、東京をはじめインドアリンクのある各都市に次々とカーリングファンが増え同時に協会が設立されることになりました。そして、日本カーリング協会の発足となって、1984年(昭和59年)2月には記念すべき第1回の日本選手権大会が、第11回冬季オリンピック大会の会場となった札幌市真駒内アイスアリーナで開催されました。